著者／森瀬貞さん

人に話すと喜びは倍に悲しみは半減する

90歳で「卒寿のつぶやき」を初出版して以来、毎年一年に1冊のペースで出版し、今回で7冊目。

森瀬さんは今年で97歳になられるのですが、お肌もつやつやで、その若さの秘訣は何ですか？

そうですか？ありがとうございます。（笑）そうですね、若い方とお話をすることでしょうか。お話をする時は、自分の方から合わせるように心掛けています。

短歌を始められてどのくらいになりますか？

まだそんなにならないですよ。永年、教職についておりまして、研究と指導に専念する日々を送っていましたが、職を離れて後、83歳の時に、女学校時代のクラスメートに短歌をつくることを勧められてからです。

 それで90歳の時に初出版されてから今回で7冊目とはすごいですね。

この間には転倒による骨折、原因不明の発熱、食中毒など、老いとは難儀なことが多く、折々落ち込みますが、短歌をつくり、次の歌集を出版することを目標にして乗り越えてきたように思います。

「卒寿のつぶやき」で長崎県文学努力賞、「道」で長崎県文芸協会賞、「梅日和」で長崎県文学努力賞を受賞されました。

本当に嬉しいことです。お陰様でこれも短歌をつくる上で大きな喜びであり、励みになります。私は今、文字を書くのが少し辛くなり、夜、寝る前に思いついたことを口頭で伝え、筆記してもらっています。多くの方々の励ましをいただきながら詠んでいます。

また、作品が揃ったら出版をお考えですか？

そうですね、これからも作り続けていきたいと思っています。8冊目出版を目標に。

　短歌を始め、書・華道・水墨画・色鉛筆画・茶道などたくさんの事を学ばれ、たくさんの教え子の方と今も交流をもたれて、とても97歳には見えない素敵な女性でした。サロンゆるりで最多出版回数を誇っていらっしゃいます。これからもますますお元気で作品づくりに頑張ってください。